トウキョウ*リアルワールド

わたしはげんきだよ

#ゆるHADO ~HADOの易観戦性について~

 ぶちょう。氏がなんか面白い企画を始めたので彼に言われるがまま空白のカレンダーに自分の名前を登録したら、いつの間にか他の枠完全に埋まってたし気がついたら当日になってました。どうして? お前はいつもそうだ。

 

adventar.org

 というわけで【#ゆるHADO】12/8担当の冬です。よろしくお願いします。

 

 

ゆるく自己紹介と、この記事のテーマ

 ゆるくHADOのことを書こうということですが、ぶちょう。氏や上記Adventarを経由して見に来て下さった方(いるとすればですが)は恐らく「誰だお前」と思われたことでしょう。それもそのはず、僕は現在HADOプレイヤーではありません。無名の通行人Aです。いま村人Aって言おうとしたんですけどこれは違う人が出てきてしまうのでやめておきましょう。何の話ですか? 閑話休題。僕がHADOを知ったのは3年ほど前のことですが、HADOを知った当初頻繁にHADOをプレイしていた頃は友人の代理でとある大会に2回ほど出場させていただいたきりで、その後は両国等各所で本当に時たま、知人に誘われたときのみプレーするくらいでした。現在は時折試合の配信を見たりする程度で、2020年に入ってからはおそらく一度も実プレイはしていないはずです。

 HADOを知っていて、わざわざこんなところで記事を書くくらいの関心があるのに、何故HADOプレイヤーではないのか? というのも、実は理由がありまして。HADO自体はとても楽しかったのですが、僕自身そもそも運動が大の苦手なんですね。苦手というか、できないんですよ。激しい運動をするとすぐに呼吸器系が死ぬので。運動神経がどう、以前に短時間で体を動かせる限界量が著しく低く、実際に過呼吸でぶっ倒れたこともありました。当時の関係各位には大変ご迷惑をおかけいたしました…。なんだかんだ言いつつ、HADOは体を使うスポーツです。基礎体力も抜きにして使い物になるかというと、そんなことはまずありません。だから5壁を使うしかなかったんです

 じゃあ何故未だにHADOを観て、こんなところに記事を垂れ流したりしているのか。もちろん、ぶちょう。氏をはじめとしたTwitter上の相互フォロワーの方々がプレイしているからというのは大いにあります。でもそれ以外にも僕が考えていたことは一つあって、それが今回のテーマです。HADOは、他のスポーツと比べても、ものすごく観戦しやすいスポーツなのではないかな、と僕は勝手に思っています。

 いやそんなことないでしょ、と思う方もいらっしゃるかもしれません。確かに、一目見て何をやっているかわかるようなスポーツではないのは事実です。ぶちょう。氏が、この競技の現実世界側に限った見栄えについては決してスタイリッシュとは言い切れない、という話をどこかでしていたのが記憶に新しいですが、HADOは観戦に際しても何らかの端末を通さないとプレイヤーが何をしているかはわからない上、更にその中で厳密に何が起こっているかを認識することは非常に難しくなっています。HADOは決して「見やすい」スポーツではありません。しかし、その一方で、HADOは非常に「観戦する」ことのハードルが低いスポーツなのではないか、と、HADOにもスポーツにもニワカな僕はニワカながらに考えているのです。

 

 

技術が見えないと、「ヒマ」な時間が苦痛

 ところで僕は、基本的に「黙って刺激を享受する」コンテンツが苦手です。Youtubeも見ませんし、最近はアニメすら見ることが苦行になってきています。もう歳かな…。 なので、こんなことを書くとスポーツ観戦がお好きな方には怒られてしまうかもしれませんが、スポーツ観戦をしていると「得点に関与していると思われるムーヴメントが見受けられない=何も起こっていないと感じる=観ててヒマ」な時間がいつも苦痛なんです。そんな訳で、自分が運動が好きか嫌いかとは完全に別の次元で、スポーツ観戦をしようという気にはあまりなれないんですよね。

  もちろん、どんなスポーツでも基本的には参加者全員が勝利を目指して得点するための動きをしているはずなので、「最終的には得点に結びつけるためのムーヴメント」がフィールドに存在しないフェーズというのはないとは思うんですよ。ただ、往々にして技術とは知らないと見えないもので…。白状しますが、僕は上記の文をサッカーを思い浮かべながら書きました(好きな方、及びプレーされている方、ごめんなさい)。僕の弟がサッカー好きで、一時期は居間のテレビでずっと試合を見ていたのですが、僕からしてみるとサッカーの試合とはボールがゴール付近に来た時以外は死ぬほど退屈なもので、正直そんなものを延々と観ていて何がそんなに面白いんだろう?と心の底から疑問に思っているくらいです。

 「皆が皆お前みたいなおかしな感性してるわけじゃないよ」と思った方もいると思います(いや、思うくらいならそもそもここまで読んでないか?)。それはまあ、おおむねその通りです。その通りなのですが、最近気になるネットの記事を見つけて、やはり「容易に快刺激にアクセスできるようになった現代では、その快刺激に容易にアクセスできない・理屈が見えないものをむしろ苦痛だと認識してしまう」という側面は、程度の差はあれ、ある程度広範囲に存在するのではないか…という気がしてきました。ここ数年よく言われるようになった「若者のスポーツ観戦離れ」、関係ありませんかね?

 2018年前後ではYouTubeに投稿される動画が長尺化し、テレビ番組化が加速するといった傾向も見られたが、近年では動画の短尺化の傾向が強い。(中略)YouTubeにしても、他の動画アプリにしても端的に、そしてわかりやすく快楽(楽しさ)を得ることが求められているのかもしれない。

www.nli-research.co.jp

 

 

HADOのもつ易観戦性*1

 やっとHADOの話に戻ってきました。おかえりなさい。

 上記をふまえて、僕が考えるHADOのもつ易観戦性は2つあります。1つは試合時間が80秒と非常に短いこと。もう1つは、勝敗を決定づける「得点のルール」が非常にわかりやすいことです。

 試合時間が短いことはもうHADOをご存じの皆さんなら周知の事実ですから改めて言うことでもないのですが、こうして考えると80秒、多くてもプラスオーバータイムマッチですべてが決まるというスピード感、結構すごくないですか? 得点を取り合う競技なのに1試合の時間がここまで短いスポーツを、僕はあまり他に知りません。80秒間だけ集中すれば1試合分の観戦体験が得られる、これだけでも僕はHADOをすごいスポーツだと思っています。

 もちろんHADOにおいても、ド初心者がただ80秒試合を眺めるより、最前線で切磋琢磨し戦略を練って何度も戦っているプレイヤーの方が、一つの試合を見て得られる情報は多いです。ただ、HADOは「エナジーボールを撃って、相手のライフを4枚破壊したら1点、獲得点数の高い方が勝ち」という超絶シンプルルールなので、どんなに選手の名前やチームの特徴について無知な初心者であったとしても、点数が入れば盛り上がることができます。点数が動けば盛り上がれるし、点数が動かなくてもエナジーボールが飛び交っていればプレイヤーらの実力が互角であったりすることが推察されて次の1点への期待が高まりますし、そうこうしていれば80秒などあっという間です。HADOには、観客を「ヒマ」にする暇が無いと言えるでしょう

 

youtu.be

 2019年春杯、決勝戦のわちゃVSごなの第二セット。僕が過去、生で見た試合で最も興奮したのが、この一戦です。

 

 すべての試合には文脈があり、戦略には意味があり、そうしたものが見えていない状態で何かを語ることは無意味かもしれません。それでも、僕はあの興奮が忘れられません。きっとこの試合の最後の7秒は、初めてわちゃとごなの試合を見る人でも興奮したと思うんです。そうした「観戦しやすさ」はHADOの忘れてはいけない一つの大きな魅力であって、HADOはプレイする人だけでなく観る人にとっても”膝がガクガク震えるほど面白い”コンテンツでありうるのではないのかな…と、僕は今も思っています。

 

 

 

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 ちなみに、上記の試合が行われたHADO SPRING CUP 2019を含む過去の試合のハイライトやシステム等の変遷については、ぶちょう。氏のnoteに詳しい記述があります。この記事の動画を見て気になった方はぜひこちらもどうぞ。

note.com

*1:造語です。「観戦し易さ」をカッコつけて言いたかっただけ。やけに口馴染みがいいなと思ってググったら『易感染性』という言葉がありました。別に狙ったわけじゃないけど…