最近TRPG鯖でときどき同卓させて頂いている方が、今年も文芸フリマにいらっしゃるらしい。その方は以前も文芸フリマに出店していて、詩歌集を頒布していました。あれは中身(文学としての優良性)もさることながら、本の装丁・作り込みが兎に角良く、単純にリアルオブジェクトとしての価値が高い、初めて作った本だとは到底信じられない素晴らしいものでした。いやあれが処女作とはぶっちゃけ今もあんまり信じてない。とにかくそんなわけだから、氏の次回作には大変期待がかかっています。ええ勝手に大変期待しています。よろしくお願いします。
で、まあいつものごとく大変他人に影響されやすいわたくしが、コミケの当落も出ないうちから「私も文芸フリマに出られないかな?」と思ったわけなのですが。
気づいてしまったのです。
私、オリジナルで本出したことないし、出せるネタ存在しないな・・・?
ちょうどコロナ直前までの2年4回で、私は「NOeSIS」という同人ノベルゲームの二次創作本を4冊出しました。…まあ一個は合同誌ですけど、言い出しっぺも原稿取りまとめたのも私だしちゃんと文章書いてるんで私の本ってことで許してください。おどぶるはマジで寄稿しただけなので特に主張する気はありません。
上の二つは履修当時に書きたかった「榧夜時雨生存ifから着想した女バス勢の日常会話&JKゆうき」にトレンドの歌影ネタとNOe勢ネタを掛け合わせた上下編で、今読んでもギリ読めるくらいの出来*1ではあると思います。作ってた時の小咄をどっかにまとめてたんですがどっかにいきました。fantiaとかかな。下二つはそこで味を占めて作った「笛吹遥と千代田こよみと女バスのみんなを救いたい気持ちから生まれた祈りの日常会話SS」です。*2
ただ、全部二次創作なんですよね。
たぶん、私がいちばん書いてて楽しい文章って「掛け合いとその効果」なんですよ。*3ただ、元ネタなしで、つまり前提知識の説明から全部自分でやって面白いものは書けないんですよね。この気質自体は二次創作との相性はまあまあ良かったんですけど、一次創作だと前提説明から入らないといけないから、物語の完結までにものすごく手数がいる。完結前に飽きる。最初の数枚だけ文字で埋まったキャンパスノートが量産されるだけなのです。
その次に楽しいのは「経緯・変遷の詳細な言語化」です。これはいつもnoteでやってるやつですね。でも、あいつらって本当に、記事間の連関性がないんですよ。私が思いついた順に書いてるんで仕方ないんですけど。だから、どうやっても一つの本に収めるビジョンが思いつかない。難しいですね。
もちろん、文芸フリマはCOMITIAほど厳格に二次創作を禁じているわけではありません。…ないよね?確かそうだったはず。ただ、実際に「モノ化して世に残す」ことを目論むのであれば、やはり人の目に留まって・読んでもらってナンボだと思うんですね。だから「前提知識がないと楽しめないよ、と人を門前払いする」二次創作を文芸フリマに持ち込むのは個人的にはナシだなあと思い*4、それ以外の方法を考えようとしているわけです。
…………思いつかないんですけどね、これ以上。何かいいものあったっけなあ。